コーヒーと見る世界の景色 – エチオピア | See the world landscape with coffee – Ethiopia

コーヒーと見る世界の景色 – エチオピア | See the world landscape with coffee – Ethiopia

第3回目の国は「エチオピア」(Ethiopia)です。
私の大好物のコーヒー産地です。生まれてはじめてシングルオリジンとかスペシャルティコーヒーを意識した、衝撃を感じたコーヒーがこのエチオピア産のコーヒーでした。

エチオピアといえばコーヒーの”バースプレイス(Birthplace)”と言われています。
ヤギが実を食べてハイになったのをみて発見した、とか無実の罪で追放されたイスラム教徒が小鳥が食べてる実を自分も食べたらハイになったとか。色々と逸話があります。とにかくみんなハイになってます。私もハイになったのを覚えています。

はい、そして1695年、インド人イスラム教徒のババ・ブータンがイエメンからインドに持ち出し(盗み出し:当時イエメンからの持ち出しは禁止されていた)た事でアジア、ヨーロッパへひろがっていったそうです。

ちなみに、メルボルンにあるBROTHER BABA BUDAN (ブラザーババブータン)の名前の由来はここから来ているはずです。

※この記事は2022年にANYニュースレターで配信したものを修正・加筆して掲載しています。

エチオピアのコーヒー生産の現状

コーヒーの歴史がエチオピアから始まったという事などについては様々な情報を得られますが、エチオピアがどんな歴史を歩んできて、今どんな状況下でコーヒー生産が行われているのかはあまり知られていません。

今、世界のホットトピックである「ロシアとウクライナの戦争」とは別に世界各地では様々な内戦が続いています。ご存知の方も多いかと思いますが、エチオピアでも政府軍とエチオピア北部反政府勢力ティグレ人民解放戦線(TPLF)の紛争が今年まで続いていました。
私達はそういった国からコーヒーを輸入して消費しているというのが現実です。
 

ANYでもコーヒーの取り扱いしているエチオピア現地の生豆会社(農園の管理、精製、輸出などをしている)Moplaco社の代表Heleanna(エレアナ)から急にメールが届いた事があります。

2021年12月のことでした。内容としてはロースターや生豆輸入会社などに充てた一斉送信でした。 彼女はコーヒー生産には影響はなく、自分たちのいる地域は今は大丈夫だとメール内で伝えてましたが、同時に少なくても2022年1月までは絶対にエチオピアに来ないで下さい。と言ってました。

それほどヒリヒリした緊張感のある状況だったのだと察せれます。
コーヒーの生産は今の所2022年現在は行われていますが、価格は高騰しています。

これについても今後の動向に注目ですが今回はこの度の内戦・紛争にフォーカスして(自身の学習も含めて)見ていきたいと思います。

今回ボリューム感があるので今月は前半部分をお届けしてまいります。

Here we go!!!

ということで、前半はここまでで、エチオピアで起きていた内戦を時系列に並べて整理してみました。
色々と調べながら私なりにフラットな目線で整理してきたつもりですが、もしかするとおかしな部分もあるかもというのと、気づかないバイアスがかかっている可能性もありますことご了承ください。

しかしここまで見ただけでも私たちの想像することが出来ないような事が起きている事は事実で「飢餓」などで苦しむ人々がいることも事実でしょう。

後半はこの争いが「何故おきたのか?」「どう考えていけばいいのか?」を上記のキーワードと一緒に少し掘り下げて一緒に考えていけたらと思います。

是非お付き合いくださいませ:)

あとがき

遠く異国の地について、思いやったりする事は簡単ではありません。
それでも、私たちが飲んでいるコーヒーは日本では考えられない事が起きている土地から届いているという事を少しでもみなさんと共有して、世界がより明るくなるにはどうしたら良いのか?と一緒に想いを馳せれたらと思います。

あいかわらずエチピアのコーヒーにはいつも感動しているのですが、このあとがきを執筆している2023年時点では生豆の価格が20%前後上がってたりします。

しかし、それはエネルギーショックなどの影響で生産者に還元されている訳ではないと思います。
安定した社会情勢や経済状況、持続可能性をもってより良い環境でコーヒー生産が行われたら良いな、と思います。
私たち、消費者側もコーヒーが様々な世界とつながるきっかけとして、味のみならず、生産地からの物語を美味しく頂けたらいいですね。

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