早くも夏の訪れを感じるようになった奈良から、まだ春が残る秋田へ、
今回初開催の「鳥海山珈琲祭 2024 in Akita」へ出店する為に行ってきました。
4/27-28の二日間に渡るコーヒーと人と地域が創り出した感動の歴史をここに綴りたいと思います。
そこにはまだ春が在った。
秋田空港からバスで秋田市内へそこからローカル線で会場になる「秋田県にかほ市象潟町」へ向かう道中、
電車の窓から見える景色が少しづつ時間を巻き戻したかのように、春の景色になってきた。
桜が咲いていた。山はまだ雪化粧に覆われていた。
会場となる“まさえんzero 横の広場”からは山形県と秋田県に跨がる標高2,236 mの活火山である”鳥海山”を望むことができる。山頂に雪が積もった姿が富士山に類似しているため、出羽富士とも呼ばれているそうだ。
そして、今回のフェスの主催者である齋藤夫妻が先代から引き継ぎ運営する白滝旅館の周囲には、つくしやチューリップ、春の草花が爛漫と芽をだしたり、咲いていた。
翌日から二日間、こんなにも素敵な自然に囲まれてコーヒーを淹れて、愉しんでもらえることに胸が高鳴る。
象潟町小滝集落に歴史が刻まれた瞬間。
結果からお伝えすると、公式の発表による所、2日間の総来場者数は2500人。
コーヒー店の数が10店舗に対してこの人数が初回開催で訪れたというのは偶然ではない。
主催者の方々の努力、当日スタッフとして動いてくれた地域の皆様、企業の方々、集落、町のみんながここまで作り込み、準備してきた結果だ。
地元の企業さん達にも準備段階から声をかけたりメディアへの露出、有りとあらゆる出来る限りの最高の準備を最大の熱量で行なった結果なのだ。
歴史を創るのは何時だって、熱い想いを抱いている人達なのだ。
地域の人たちの驚きの声も忘れられない。
「この場所にこんなにたくさんの人がくるなんて!」
という声を何度聞いたことか。
そして、声だけでなくそこにある高揚感のある人々の表情も忘れられない。
みんな本当にキラキラした顔をしていて、本当にその瞬間を楽しんでいたと感じられた。
人々の記憶にも深く刻まれた2日間だったのは間違いない。
ありあまる富では得られない体験。
この「鳥海山珈琲祭 2024 in Akita」がとても良いフェスだったと言えるのは、
間違いなく来場いただいた一人一人の存在があってこそだ。
当日の日中は夏日と言っても過言ではない太陽が照りつけ、肌を焦がす様な空だった。
そんな中、車で3時間かけて他県からこられた方もいたし、暑い中にもかかわらず列に並んでコーヒーを待ってくれる方もいた。
駐車場からも少し距離がある中を歩いて会場まできてくれた方もいた。2回並んでコーヒーを飲んでくれた方もいた。
私たちからも感謝の言葉が尽きるまで感謝したい。
その場にいた人々の、活力ある雰囲気と笑顔は、大枚をはたいても得られることのできないモノである。
そして、現場スタッフの方の一人がポロっと言った言葉が私の心に強烈な印象として残っている。
「本当、凄かったね。疲れたね。でも、むしろ”感動”したよね。」
同意しかない。ここにはみんなで創り上げたからこそ、感じる事ができる”感動”が溢れていた。
感動とは、勝手に向こうから一人では歩いてこない。一生懸命に、そこに何があるかわからないけど、
ひたむきに向かっていったからこそ出会える体験の結果である。
改めてこのコーヒーフェスに参加させてもらえて本当に良かったと思う。
二日間限定の最高のチーム。
ANYのブースをお手伝いして頂いた将来有望な秋田の若者2人と、優しい母の顔を持つあなたへ。
今回一緒に私たちANYのコーヒーを皆さんへお届けするお手伝いをしていただき本当にありがとうございました。
普段とは全く違う、慣れない作業もたくさんあったかと思います。
暑かったし、立ちっぱなしで大変だったはず。
でもみんながいてくれてとても心強かった。完全にAチームでした。
そして初めて浅煎りのコーヒーを飲んで驚いた時のみんなの顔は忘れはしない。いい顔してました。
「この日を楽しみにワクワクしてた」と言っていた時、コーヒーを笑顔で手渡ししてくれてる時のキラキラも、ちょっと緊張しながらお釣り数えてた表情も素敵でした。
改めてANYのチームとして活躍して頂き本当にありがとうございました。
コーヒーと創り出す未来。
声をかけてくれた斎藤夫婦。企画から実行、終いまで、お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。
当日臨機応変に会場整理や駐車場の案内など2日間中、動いていてくれた現場スタッフのみなさんもありがとうございました。
一緒にコーヒーを淹れてくれた出店者さん達も仲良くして頂き感謝です。
参加して頂いた皆さんがもっとコーヒーを好きになってコーヒーと共に明るく優しい未来を創造していくきっかけになれば良いなと思います。
皆さんの地域にもたくさん素敵なコーヒー屋さんがある。
是非みなさんの地域にある近くのコーヒー屋さんに足を伸ばして頂きたいと願います。
そこにもきっと素敵な出会いがあるはず。
そして、次回開催時は今回見えた改善点もブラッシュアップしてきっともっと素敵なコーヒーフェスになるはずだ。
今回来場して楽しい気持ちになれた方はさらなる期待を、そして惜しくも会場までこられなかったという方は是非次回こそは、参加していただき歴史の当事者の一人になっていただきたい。
感動をありがとうございました。
追記:
今回、宿泊も白滝旅館にさせてもらった。秋田の旬を使った食事は舌鼓しっぱなしだった。
春の時期だったので山から摘んできた、生き生きとした山菜達の料理の品々。海の幸。秋田は米もお酒も、もちろん美味しい。そして、旅館から徒歩片道15分のところに名勝”奈曽の白滝”がある。
イベント両日の朝、早起きして滝をみにいったのは最高の朝の始まりだった。
是非宿泊される方は、朝夕食付きで、早起きもして自然も食も愉しんでいただきたい。
白滝旅館URL: https://shiratakiryokan.com/
Yutaro