コタローのコーヒーと〇〇の話 vol.4

コタローのコーヒーと〇〇の話 vol.4

前回からの続きで「コーヒーと価格高騰の話」になります。

今回もなぜコーヒーの価格が上がってしまったのかについてです。
需要と供給のバランス、生産国での出来事..などから紹介したいと思います。

3. 需要と供給のバランス

需要側からの目線と供給側からの目線をそれぞれまとめようと思います。

需要側の目線

消費者はユニークなフレーバー、高品質の豆、倫理的な調達を求め、スペシャルティコーヒーショップや職人的な焙煎士の成長を牽引していると思います。

日本国内の需要も高まる一方、スペシャルティコーヒーの生産は限られた地域や生産者に依存しており、供給が需要を追いつかせることが難しい場合があります。

その他にも、コーヒーを定期的に摂取することで、特定の疾患のリスクが低下する可能性が複数の研究で示唆されています。適度なコーヒーの摂取は、心臓の健康に役立つ可能性もあります。

コーヒーは、潜在的な代謝上の利点や、運動時の身体能力や持久力を向上と筋肉痛を軽減し、運動後の筋肉の回復を高める効果もあります。これらにより需要と供給のバランスが価格に影響します。

供給側の目線

増加傾向にある需要に対して、コーヒーの供給は減少傾向にあります。ではなぜ減少傾向なのか、主な要因として以下のような事があげられます。

  • 気候変動による生産量の減少
  • 生産者の高齢化や後継者不足
  • 生産コストの上昇

1つ目のPointは前回にお話をしましたが、気候変動の影響によりコーヒーの栽培適地が減少し、生産量が減少しています。また、コーヒー農家の高齢化や後継者不足により、生産者が減少しています。

さらに、エネルギー価格の上昇などにより、生産コストが上昇し、コーヒーの栽培が困難になっています。(エネルギー価格については次回詳しくお話しします!)

このように、コーヒーの需要は増加している一方で、供給は減少傾向にあるため、需要と供給のバランスが崩れつつあり、価格が高騰しています。

4. 生産国

現在、生産地でのコーヒーチェリーの原価や人件費も輸送費も上がっています。なんで上がったのか、色々な要因があります。

例えばエチオピアでは主に下記のような要因があります。

  • 2018年から勃発した内戦(エチオピア北部反政府勢力ティグレ人民解放戦線〈TPLF〉)による外貨不足
  • 2020年からの最低輸出価格の導入
  • 2021年よりECX(エチオピア・コモディティー・エクスチェンジ)を通さず輸出業者が生産者から購入できるスキームができる
  • 円安の影響

エチオピアの特徴的なコーヒーは世界に誇る唯一無二のものです。

それは外資獲得の最重要ツールとなり、エチオピア国内ではコーヒー産業以外から輸出業者として参入もあることから混乱をきたし、2022年の生豆の価格から2023年では20%前後価格が上がってたりします。

まとめ

個人的にはやはり、コーヒーは世界中の人々に愛されている飲み物であるため、価格高騰によってコーヒーを気軽に楽しめる機会が減少してしまうことが、少し残念なことだなと思っています。

また、生産者の収益が減少することで生活が困窮してしまうこともまた心配です。

今回も価格高騰に繋がる代表的なことを2つ紹介しました。

まだまだ沢山の高騰に繋がる要因はありますが、長くなるので次回も続けて紹介していこうと思います!

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